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概要

夢ぷらざ vol55

呉市蒲刈町で作られている「海人の藻塩」。減塩ブームの中、海のうま味を感じるまろやかな塩辛さで人気の塩です。そのおいしさの秘密は製法にありました。原料は目の前に広がる瀬戸内海のきれいな海水と、海藻のホンダワラ。独自の技術で濃度の高い海水を作り、そこにホンダワラを入れ煮詰めながら、ダシを取るイメージで海藻のうま味やエキスを抽出します。その間、職人の手によって丁寧にアクを取り除くことも忘れません。6?8時間かけて煮込むと塩の結晶が現れます。これらを洗濯機の脱水と同じように遠心分離機にかけて、余分なにがりを取り除くのですが、にがりを飛ばしきらないのも藻塩の特徴です。「程よく残したにがりが、味をまろやかにする決め手となります。そのままだとトゲトゲしい塩を、舌ざわりのよいものに仕上げているのがにがりなんですよ」と石井工場長。実はこの藻塩づくり、古代ロマン宿る沖浦遺跡から出土した製塩土器をきっかけに、地元の考古学者でもある松浦さんが中心となって紐解いた昔ながらの製塩方法なのです。自然の恵みをたっぷりと含んだ藻塩はどんな食材との相性も抜群。究極のアシストを決めてくれるはずです。主役にはなれないけど、主役をより輝かせるアシスト役、昔ながらの製法で作られる天然ミネラルたっぷりの藻塩。【海人の藻塩】あまびともしおvol.128